顎顔面矯正治療

新しい視点の矯正治療

一般的に行われる歯列矯正は、「悪い歯並びを治す」という対処療法です。
『顎顔面(がくがんめん)矯正』は、従来の矯正治療の考え方とは違い「悪い歯並びにならないように骨格を矯正する」治療法です。(すでに歯並びの悪くなってしまったお子さまも治療可能です)拡大装置という器具をお口の中に装着し、あごの骨の正常な成長を促し、悪い歯並びを作らないようにします。

歯並びの改善 + アルファ

当院が目指しているのは、お口周りの骨格の発育を後押しして歯並びを改善すること、そして全身の健康にも繋げていくことです。一般的な歯列矯正で歯並びを整えることはできますが、顎顔面矯正では顎骨や鼻腔、気道のバランスを整え、理想的な骨格に導くことが可能です。お子さん本来の力が十分に発揮できるように、そして大人になってもずっと健康的に過ごせますように、という願いを込めて矯正治療を行っています

矯正治療を始める時期

 顎顔面矯正治療は、いつでもできるわけではありません。小さなあごをしっかり成長させるのに最適な時期は(個人差はありますが)5~7歳です。(受け口のお子さまは5歳頃が良いと思います。)
上あごの成長は、脳神経系と同じ成長曲線を描いているので、6歳頃までに大人の約90%、12歳までには、ほぼ終了すると言われています。つまり、永久歯に生え変わる前にあごの成長はほとんど終わってしまいます。
「永久歯に生え変わるまで様子を見てみましょう」とのんびりしていると、治療に最も効果的な時期を逃してしまうことになります。お子さまの成長は、待ってくれませんので、治療のタイミングはとても大切になります。

反対咬合の自然治癒はわずか

『乳歯の反対咬合を放置して、永久歯に生え変わる時に自然に治る可能性はわずかである』という研究結果があります。 なるべく早く、相談にいらしてくださいね。

「お口ポカン」は要注意!

お口がぽかんとしているのは、口で呼吸をしないと苦しいから開いているのです。歯並びの悪い(あごのサイズが小さい)お子さんは、口で呼吸をしていることが多いです。
上あごは鼻腔(鼻の空気が通る通路)とつながっているため、上あごが小さい人は鼻腔が狭くなっています。鼻腔が狭いと、鼻呼吸がしにくいので、『口呼吸(お口ぽかん)』になってしまいます。
 また、下あごの未発達は、舌の動きに悪影響を与えます。食べ物が上手く噛めない、滑舌が悪いということもあります。
 あごが小さいということは、歯並びに影響するだけでなく、口呼吸、鼻づまり、喘息、いびき、食べ物が咬みにくい、滑舌が悪い、姿勢が悪いなど全身にも影響を及ぼします。


鼻呼吸はとても重要

本来、哺乳類である人間は鼻で呼吸をしてきました。上あごの未発達によって、口呼吸の人が増えてきたのは、ここ数十年のことと考えられています。
鼻呼吸をすると
1. 体内に入る空気の湿度は90%以上に高め、空気を36°前後に温めることで、呼吸器系を乾燥から守ったり、免疫力の低下を防いでいます。
2. 鼻毛が空気をキレイにするバリアの役割を果たし、細菌やウイルス、微細なホコリなど空気の汚れが体内に入ることを防いでいます。
正しい鼻呼吸は、体に取り入れる酸素の量が増えるので、脳の活性化、持久力の向上が期待できます。
顎顔面矯正で骨格を改善して、口呼吸ではなく鼻呼吸ができるようにすることが、「からだ全体の健康」へつながります。

当院からのメッセージ

小さなお子さまが、歯医者=[怖い・痛い]というネガティブなイメージを持たないように、スタッフ全員が〈心に寄り添う治療〉を実現するために努力をしています。医院のケアとご自宅のケアにより、きれいな永久歯をそろえ、健康な成人へ成長してほしいと願っています。

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